疾風怒濤TOP

 ● 概 要 ●
連 載…小学館「ビッグコミックスピリッツ1996年5・6合併号〜1998年34号まで
       約2年8ヶ月連載していた剣道漫画
単行本…小学館ビッグコミックスで全11巻。B6版定価500円〜510円。
       全国書店で購入可能です。ちなみにビックコミックオンラインでも入手可能。       
http://www.s-book.com/plsql/sbc_tosho?tid=3675&lpc=1
 ● ストーリー ●
主人公・長門烈、15歳。第一志望の高校に落ちたため、第三志望の佐倉神城高校
不本意ながら入学。そして入学早々トイレで上級生から暴行されそうなところを、
剣道部の2年生・阿南俊に助けられる。自分とは違って堂々とした強さに惹かれた烈は
「あの人のようになりたい」と言う思いを胸に阿南を追って剣道部に入部。
今まで辛いことから逃げてばかりの「弱かった自分」を変えたい!」過去の自分と決別すべく剣道の道を選ぶ。入部した剣道部は部員が足りず、即レギュラーになれるような少数精鋭だった。そこで出会う個性的な先輩と強く優しい女性監督、強そうで脆い女友達、他校のライバル…
様々な人たちとの出会いを経て、烈は剣士として己と闘いながら素直な心で成長してゆく。
 ● ストーリー2 ●
単行本では全11巻と比較的長い期間だが、物語上では烈が入学してからその年の
インターハイ予選までの、たった4ヶ月あまりの出来事です。
(最終話でいきなり6年後まで飛ぶが)
おおまかな話の流れとしてはこの通り。↓
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長門烈、佐倉神城高校に入学。不良上級生に泣かされているところを阿南に助けられる
◆阿南を追って剣道部に入部。3年生の八木・後藤・曽我に出会い、彼らの実力を知る。
◆女性監督・三田祥子に出会う。踏み込む時どうしても右足を使ってしまう事を指摘される。
地区対抗親善試合でレギュラー選手として出場。この大会で過去と決別し、
  強豪・天方院を知り、阿南のライバル・古橋正光の使う
  「左諸手上段(右足で踏み込みOK)」を知る。
◆烈、上段を追究し始める。古橋の影響で間違った道を選びかかるが、
  師匠や先輩のおかげで軌道修正。
◆古橋の妹・素子と知り合う。素子も剣道部に入部。
インターハイ地区予選開始。浦浜北→舞相高校…と順調に勝ち進み、
  決勝リーグ進出・4強入りを果たす。
◆決勝リーグ前の剣道部強化合宿開始。そこで烈は突きの練習で阿南に大怪我をさせる。
決勝リーグ開始。烈の無欲とも言える剣道に阿南は嫉妬すら覚える。
◆城王高校、牧上商業を下し、天方院高校との決戦。阿南は古橋との戦いに敗れ、
  ケガが悪化して倒れる。 試合は引き分け、代表戦へ。
◆代表戦烈対古橋。阿南は四肢の麻痺という危機にさらされたが奇跡的に回復。
それから6年後、日本武道館では成長した烈が日本一の座をかけて古橋正光と
  剣を交えようとしていた。
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…つまりメインは剣道との出会い→憧れの先輩との出会い→稽古→インターハイという流れですが、
そこまでに行き着くまでの心の葛藤、特に
「剣道(活人剣)≠剣術(殺人剣)」
「勝ち負けが全てではない、命のやりとりが起源となっている崇高な武道」

という、単純な試合モノにはならず、剣道の本質を伝えた、読み応えのある武道漫画として仕上がってます。烈たちのいる佐倉神城の「活人」とライバル・古橋のいる天方院の「殺人」。両雄の信じる剣道がぶつかり合う9巻〜11巻は迫力です。

人物の心理描写もまた見事で、剣道と並んでこの漫画のテーマである「心の成長」は
主人公だけでなく彼の周囲でも多数見られます。
「最初から勝負を投げて辛いことから逃げていた」も葛藤を繰り返しながら強くなっていき、頭を負傷しながらも同じ相手に立ち向かう強い剣士に育ったし、阿南は打倒・古橋でぎすぎすした剣道を続けていたが烈のおかげで信じる道を見いだせた。
素子も兄・正光をケガさせたことを悔やんで過ごしてきたが後悔を乗り越え剣道を再開。天方院の1年・尾形もまたエリートとしてのプレッシャーの中で「勝つ剣道」ばかりを追いかけていたが烈との戦いで「お互いを尊重し合う楽しい剣道」を思い出す。
曽我も剣道の突き技で父を失った過去からやはり突きを避けていたが苦難の末克服。
その他メインキャラ以外の対戦校でも舞相高や城王高などにも時折スポットをあてているところにも好感が持てます。
 (2001.10.23)
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